北ア・涸沢で一泊二日のキャンプをしてきたときのレポート、2日目のその3です。

もう1年前のことになってしまいましたが、これで最後です。 仕上げないと今年のレポートも溜まっていますので(汗)


パノラマ新道から望む前穂東壁。 ここで数々のドラマが。

スケッチブックのおっちゃんに別れを告げ屏風のコルに戻るとアガーさんの様子がおかしいです...

どうやら靴擦れのよう。 「大丈夫です」と拒むのを振り払って様子を見ると、スニーカーのプラスチックの芯が飛び出てヒドイことになっています。
悪化して歩けなくなったりすると面倒ですから、と説得して応急処置を施しました。

12:05 ~
気持ちも新たに下山を開始します。



ここから新村橋まではひたすら下りです。 ガイド本には、かなりの急登になるので上るのはお勧めしない、と書いてありましたが、ナルホドという急坂が続きます。 それでもたまに上がってくる人がいるのには驚きます。 脚力に自信があれば涸沢ルートより空いていて早いかもしれません。


いくつか越えたガレではルートを示す赤くマーキングされた石が斜面の下にいくつも落ちていました。 落石が激しいようなので慎重に素早く通過します。


トラバースも木が生えていると安心です。 ただ、

下を見て歩いていたので頭上に横たわった倒木に何度か頭を打ち付けました☆


屏風の頭の南西斜面


前穂の北尾根

奥又白沢まで出ました。



ここで、奥又白谷を下りて来た強力おばちゃんグループに遭遇。

「あんた達どこまで行ってきたの?」
「ちょっと涸沢まで行ってキャンプしてきただけです」

聞き覚えのあるフレーズを返すと、素人だなと察したおばちゃんは

「この上に奥又白池ってのがあって、とてもきれいなのよ、今度行ってごらんなさい」
「へー」
「前穂が綺麗に写りこむのよ、ほら、『氷壁』って小説に出てくる」
「はぁ」
「なに、あなた知らないの! 読みなさい!」
「はいっ!」


池は緑のカール状の左奥にあるはずです。 たぶん写真中央に明神岳が見えていて、右が前穂です。

沢沿いに下る道に出てからは傾斜も緩くなり足が楽になります。

林の中でふと目に入ったケルン。

前にまわると只ならぬ雰囲気です。 碑文を読んで、さっきのおばちゃんの話が重みを増します。

若い子にも知ってもらいたくて、あえて写真に撮りました。 ネットで調べてみてください。

その先の大岩には慰霊碑も見つけました。

『氷壁』は後日すぐに読みました。 最近リメイクされたドラマもやっていたようですが知りませんでした。 地名が分かると山岳小説はガツンと響くものがありますね。 『孤高の人』など何冊か立て続けに読みました。



14:00 新村橋



この爽やかな景色が最後に待っているところがイイ!

14:20 ~ 14:45 徳沢小屋
また水分補給して一路バスターミナルを目指します。 ここからの平坦な道が長い~~







16:10
必死のフットアップでなんとか上高地バスターミナルに到着!

16:35 沢渡大橋駐車場着

自分達が車を置いた駐車場にも銭湯がありましたが、係員の感じが悪いので道を挟んだ側の銭湯に入りました。 こちらはすこぶる感じが良かったです。

17:30 駐車場発

中央道は渋滞につき、上信越道へ。

19:45 横川SAで晩飯
23:00 恵比寿でアガーさん下ろす(呼出しを食らってそのまま飲みに行った...)
23:30 アオブダイ着

オシマイ!
次は二泊して穂高に上がりましょうね!!