2007年 7月 7日(土)と 8日(日)の両日、葉山のX-35が出動しました。


土曜の練習はわたくしは欠席、新設山岳部の引率で曇天のFUJIYAMAをトレッキングして参りました。
日曜はHMYC(葉山マリーナヨットクラブ)のクラブレース、スポンサードバイセキスイさんの記念すべき第1回開催です。 サバニが終わっても海へ山へとまったく忙しいです;;
6月24日に沖縄の『えすぷり』がサバニ帆漕レースに初出場⇒完走⇒敢闘賞、と沸いていた同日、葉山の『ESPRiT』は2レースともファーストホーム(トップフィニッシュ)&修正後も1位という快挙を成し遂げていたわけですが、今日の『ESPRiT』も調子がイイゾー! 1レース目は堂々のファーストホーム! すっげー!
で、2レース目は...

[成績表]



この日は前日に一緒に山歩きをしていたアガーさんをそのままトランクに閉じ込めておき、サバニライダーでもある彼に近代的セーリングのなんたるかを体験させるために葉山に連れて行きました。 いつもの集合時間に少し遅れ8時40分頃に葉山に到着したところ、すでに船は下架されていて皆のんびりしています。
「昨日、オヤブンに8時集合って言われてその通りにきちゃったよ」ということで今日は来ないオヤブンが間違った時間を言ったようです。 うちのクルーには「いつもは8時半なのに明日は8時半じゃないんですかっ!」と口を尖らせて文句を言う人はいないんですよ。 でも、余裕があることはいいことですね。

この日は梅雨前線の影響で時折薄日の差す曇り空。 朝のうち北西、徐々に東へ回って南東、たいして吹かない予報だったと思います。 しかし、冬のように10ノット超のいい北が吹いています。 たまのブローで15くらい。 海面はフラットで思いがけないグッドコンディション!(すべては船酔いしない、という観点だけで判断) メンバーは男ばっかりの10人! 重さは十分でしょう。
私がしばらくバウを空けていた関係で、新しいメンバーが加わっていました。 前回、1-1-1の好成績を上げたときにバウを担当してくださったそうで、今日も彼がバウをやってくれます。 久しぶりで練習もしていない私としては大変助かります。



これからの季節、じっとり暑くて南のうねりが入っていたりすると、マリーナを出てメインハリヤードをセットしたりジブをセットしているうちに胃がムカムカッとしてきて、走り始めてバウで波に叩かれたりしたらスタート前のウォームアップだけで参ってしまう訳です。 が、今日は快適! シャツ2枚で暑くも寒くもなくスプレーも浴びずに快走「ヒャッホー!」 たまにはこうゆうのもいいですよね、まったくストレス解消になります。

艇速7ノット程のクローズホールドで気持ちよく走っていると、アガーさんから爆弾発言。
「サバニの方が速いですね」
ガーン!! ガーン!!
「あああ、あれはアビームだから。 漕ぎ足しているし」
「ふーん。 このESPRiTはアビームだとどれくらい出るんですか?」
「そりゃー、、、10ノットくらい軽いでしょう、しかも漕がなくていいんですよ!」
うちのサバニは10ノット+の風でフラット海面だと、アビームで6ノットくらい、さらに二人がエーク(櫓)で軽く漕ぎ足すと+2ノット、ちょいとブローが入ると9ノットくらいは出るのです。 伴走ゴムボートのハンディGPSの値ですが、傍目にも驚くほど速いです。
しかし、説明してもイマイチ納得していないようなので別の機会にジェネカーの走りを体験させるしかないようです。 それでラットを握ればサバニよりアドレナリンが出て、X-35がサバニより優れた乗り物であることを認めるに違いない!

さて、今日の私のポジションはピットのサポートとフロータということで、前から4番目くらいに座りました。 クラブレースをこんなに後ろで過ごすのは本当に久しぶりのことで新鮮です。 いつも自分がやっているポジションを他の人がやるのを見ていると勉強になります。 レース中もさりげなくミスを指摘しちゃったりしてね。 でも、バウマンの気持ちが分かるのでいろいろフォローできたと思います、多分。



そして1レース目のスタート。 そつのないスタートに隣のナカジが「さすが上手いですね」。 上(かみ)側が混んでいる中、あえて下(しも)寄りからスピードに乗った状態でスタート、一つ上にいるアドニスの影響もなく船を進める。 この辺のポジショニングに絶妙なものを感じたのでした、さすが海ちゃん。 12~13ノットの風に対して10人のクルーウェイトも利いているようです。 上り角度もいいし、余裕を持ってヒールを抑えられている感じがします。 こうゆう時はハイクアウトしていても走りのフィーリングの良さを感じます! 昨日オヤブンのチューニングがあったのか、リグの具合も良さそう。



HIDEのパフコールにも熱が入る。 シフトを読み、的確に風を捕まえながら後続艇を引き離していく。 アドニスに続いて1上(いちかみ)を回航、後ろからプレッシャーを与え続ける。 大野さんが「シッシッ」と手を振っているけど、スミマセンねー。 しばらくポジションをキープした後、タイミングを見計らってオーバーラップからそのままパス、下マークをトップ回航することができました! こりゃ気持ちいいわ。

3レグも海ちゃんのセンスでバシバシ後続を引き離す。 半分くらい行ったところでアドニスより相当高さを稼いでいたのにはビックリ。 海面の選択がこうも大きく出るところなど、経験としては知っていても素人のわたくしには神業としか思えません。
ケットフィークとスターボードJrがジリジリと迫っていましたが逃げ切り成功!

よーしっ、この調子で2レース目も、とクルーの調子も上がっていたのですが、なんとラットのトラブルが発覚! ラットとシャフトを止めているボルトが緩んでおり、これ以上緩むと操船不能に陥る可能性があったため2レース目はリタイヤを決断しました。
「リタイヤなんてラットくいかねー!」
なんて言う人はいませんので。


2レース目いいなー、の図

パーティ&表彰式の後は恒例の反省会。 課題を出し合い次回の練習のテーマなどを確認しました。 その内容はヒミツなのでココには書きませんよ。 10月の全日本に向けてチームのモチベーションもいよいよ上がってきていますのでヨロシク

アガーさん、写真ありがとう!!