エスプリは大島レースに出場しました。 葉山マリーナ沖をスタートし相模湾を横断、初島をグルッと回って南下、大島を回ってまた葉山まで戻ってくる一昼夜をかける長丁場です。
スタート前のウォームアップ

レース実行委員会のブログから「どこでも大島」をダウンロードし、今回の記事に登場する艇にチェックを入れてご覧ください!

このような島周りレースの魅力は...

単に最短距離を取るだけでなく、刻々と変わる風向、風力を予測してコースを引くあたりにあるでしょうか。 また、すぐ近くだったり、水平線彼方の他艇との駆け引きもあります。 普段より遠くまで行ったり、ナイトセーリングがあるのも素敵です。

午前11時のスタート後は北風を受けながら湘南の海を進みます。
ジェネカーを張り初島へ向かう

途中、風が西へ回り風速が弱まるも、なんとか初島まで続きました。
風が西に変わりクローズで初島へアプローチ
初島が近づいて来た!

同型艇のエスメラルダが背後にピタリと付けています。
エスメラルダが迫る(ボートの右)

午後3時前に初島を回航!
南風を受け伊豆半島に沿って順調に南下します。
初島を回航し順調に南下し始める

川奈沖でエスメラルダは進路を大島へ。 エスプリはもうしばらく伊豆よりのコースを進みました。
日が傾くと急に寒くなる

しかし風が落ちてしまった...
ハイクアウトもできません
大島も風がないらしく靄ってきた

なかなか前へ進まずじれましたが、島よりのコースをとったエスメラルダはだいぶ手前で止まっている様子、
なかなかたどり着かないまま日が暮れる
長い夜になりそう...
なんとかリードを保ったまま大島まで取っ付きたいところ。
日が暮れるとクルーの目がくらむのでフラッシュ撮影はできません。

まずは午後7時頃から9時過ぎまでが動きがとれず我慢のときでした。 北へ流れる黒潮の分流に押し戻されたりしているうちにエスメラルダにリードを奪われたようです。
夜は他艇の航海灯を見てその船がどちらへどれくらいの速度で進んでいるのか判断します。

なんとか大島に近づき、島から吹き下ろす北風にのり午後10時頃から船が走り始めました。
先行するエスメラルダに対し、今度はエスプリが島寄りのコースをとる作戦です。

ふと気づくと、引き波が夜光虫でぶわーっと青白く光り幻想的です。
夕方からの靄も晴れ、空にはたくさんの星が瞬いています。

たぶん放射冷却で冷えた空気が大島から吹き出したのでしょう、良い風をつかまえて日付が変わる頃にはエスメラルダを抜き返しました。
「いやー、夜の祐司さんは怖いなぁ」
と、舵を握る小池さんを冷やかしながらクルーも元気を取り戻してきました。

この頃、コンテッサが背後に忍んでいることに気づいていませんでした。

ようやく大島の東側へ抜け出し、このままリードを保ちたいところですが。。。

軽風で操船が難しい中、眠気と戦いながらなんとか北上を続けます。

午前3時頃にようやく大島の横を通り過ぎますが、いよいよ風が止まってしまいました。
背後からヒタヒタと付けてくるエスメラルダの航海灯が気になります。

空が白んでくる頃にはついに追いつかれてしまいました。

夜が明けて...まだ大島の近く
日の出とエスメラルダ
午前4時半。 朝日を見るとそこにエスメラルダの影が。。。神経戦です。

辺りが明るくなり、ぺったりした海面をトロトロと北上。

ベアリングコンパスでエスメラルダの位置を確認しながら
予報通り東風なり南風が入ってくれることを祈るばかりです。

午前8時半頃になって、東西1.5マイルほどの距離が2艇の明暗を分けることに。。。
(もちろん、それぞれに作戦があったわけなのですが)
東側につけていたエスメラルダに三浦半島からの吹き出しが届き、逃げられてしまいました(泣)。

先にフィニッシュしてニコニコ顔で戻って来たエスメラルダ。
エスメラルダと健闘を称え合う。 こちらはまだレース中...

「さぁ、一つでも順位を上げるぞ!」の一声でフィニッシュまで手を抜かない!
徹夜明けでもこの笑顔! ノースセールの藤井さんナイスガイ

沖縄東海レースに引続きお疲れさまでした!
風があり過ぎても困るし、なさ過ぎても困りますね。。。お疲れ様でした!!

成績表